PIからのメッセージ

理研計算科学研究センター粒子系生物物理研究チームでは、GENESIS(GENeralized-Ensemble SImulation System)ソフトウェアを開発し、様々なシステムにおける動的プロセス(ダイナミクス)の理解と予測を目指しています。GENESISは分子動力学(MD)を行うソフトウェアであり、QM/MM、全原子、粗視化された粒子モデルを用いた計算を行うことができます。GENESISを用いることで多くのCPU coreやGPUを含む計算機のパフォーマンスを引き出し、大規模な生体分子システムのMDシミュレーションを実現します。私たちはこれまでにMDシミュレーションに必要な多くの数値計算アルゴリズムを独自に開発し、スーパーコンピュータ「京」、「富岳」、そしてGPUを含む並列スーパーコンピュータなどにソースコードを最適化してきました。GENESISの開発は、理研開拓研究本部杉田理論分子科学研究室と理研生命機能科学研究センター分子機能シミュレーション研究チームと共同で行ってきました。

GENESISに加えて、我々はMDシミュレーションと一分子計測を接続する新しい機械学習手法の開発に取り組み、実験データを真に再現する蛋白質構造ダイナミクスを解析しています。

チームリーダー 杉田 有治
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